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    興味― interest ―

    おこんばんはー(^^;

    一度UPしちゃったけど畳むことにしました(苦笑)
    昨日~今日くらいでしょうが、ギアス感想巡りの一見様も多いことですしね(笑)

    ちょっとした和啓SSS日常編です。
    拍手にUPするつもりでしたが、面倒だったのでこちらに書いちゃいました(ヲイ)

    「笑って流せる。大丈夫さ」ってお心の広い方。
    興味のある方はいつものごとく下記よりどぞv

    +++

    では、おやすみなさーい(--)ノシ

    拍手




    +++

    【興味― interest ―】

    本日分の仕事を終わらせ、夜の8時前に和希は寮の自室に戻った。
    放課後、教室を出る前に。
    「今夜は一緒にご飯を食べよう」
    そう啓太と約束していたから、間に合ってホッとする。
    さてお腹も空いたし急いで食堂に行かなきゃなと啓太の部屋のドアをノックして躊躇うことなく中へ。

    「啓太、お待たせー」
    「あっ! おかえり和希っ」

    パッと勢いよく顔を上げて振り向いた啓太。
    ぴょこんと跳ねるくせっ毛。
    愛らしい笑顔。
    一目見ただけで、なぜだか心がじわりじわりと満たされていく。
    仕事の疲れも吹っ飛んでしまう特効薬。

    「お疲れ。仕事は終わった?」
    「あぁ。ごめんな、待たせちゃって…お腹空いただろ?」
    「大丈夫だよ。俺もちょうど本読んでたし…」
    「…本?」

    啓太が本とは珍しい。
    どうやらそんな気持ちが顔に出てしまったらしく、啓太が少し頬を膨らませて剥れた。

    「なんだよ、和希…その顔」
    「やー…はは…」

    これはもうはぐらかすのは無理だなと思い、和希は正直に尋ねることにした。

    「啓太が本って、ちょっと珍しいなって…」
    「…悪かったな」
    「それで? 一体何の本読んでたんだ?」

    ベッドに座っていた啓太の隣に和希も腰かける。
    啓太が読んでいたという本が気になって、覗き込もうとしたのだが。
    和希が覗き込む前に、慌てた啓太が両手で覆い隠してしまった。

    「啓太?」
    「……見せたら和希笑いそうなんだよなぁ」
    「そう言われたら余計に気になるんだけど?」
    「う、うーん…確かにそうかも」

    隠すものでもないかと呟きながら、啓太が覆っていた手のひらを退ける。
    現れたのは全体的に真っ黒のブックカバー。
    帯は黄緑色。
    真ん中には白字で。
    『AB型――』
    と書かれている。

    「ん? これって確か…」

    和希はその表紙に見覚えがあった。
    昨年秋に発売されて一時期話題になった本。

    「実はさっき七条さんから借りたんだ」
    「…今日は会計の手伝いだったのか」
    「うん」

    啓太によると、会計室で手伝いをしていたら机の上に無造作に置いてあったらしい。

    「TVや新聞でもたまに取り上げられてたから、ちょっとは気になってたんだー。そしたら七条さんが自分はもう読んだからって貸してくれて…」
    「ふーん、成程ね」

    ああそういえば確か、西園寺がAB型だったなと思い出す。
    七条はともかく、西園寺はこの手の本はあまり読まないだろうなと想像して思わず苦笑した。

    「和希?」
    「俺もこれは一応、読んだよ」
    「えっ、そうなのか?」

    ものすごく意外そうな顔をされた。
    まぁ確かに、どちらかというと実用的でないジャンルだからなーとは思う。

    「息抜きにはちょうどよかったかな? 普段から論文や自伝とかまぁ色々…好き嫌いに関わらず読んでるからね」
    「そっか…和希も読んだんだー」

    その後、啓太は本を開いて中を指差して笑う。
    これ思ってたより面白いし読みやすいよな、と。
    そうだなと頷いて和希も覗き込む。

    「こういうネタは話題にしやすいから…意外に色んな人が目を通してるものだよ」
    「ふぅん?」

    ぱらり、と啓太がまたページを捲り。
    興味深げに文字を目で追っている。

    「……」

    ふと、気になった。

    「…啓太」
    「ん?」
    「お前、確かO型だよな?」
    「うん」

    こく、とあっさり頷く。

    「でもそれ……」

    和希が指差す本の表紙には思いっきり『AB型』と記されている。
    だが啓太は読み続けながら言ったのだ。
    事も無げに。

    「だって……」

    それは本当に何気ない一言で。

    『和希はAB型だろ?』

    超直球。

    「…っ!」
    「……あっ」

    べ、別に深い意味なんかないんだからなっ、とか。
    そんな真っ赤な顔で慌てて付け足しても手遅れだ。

    「……」
    「~~っ」

    ほんのしばしの攻防戦。
    啓太の手の中にあった本をたやすく取り上げベッドの端へ放り、そのまま抱きしめキスをする。

    何度も何度も、繰り返し。
    そうして囁くのは。
    偽らざる愛の言葉。

    「好きだよ、啓太」
    「……俺も、好き」


    ――好き。

    だからこそ。
    自身よりも気になる愛しい人の全て。



    ...end

    +++


    † あとがき †
    えーと、血液型の例の本です(^^;
    もうそろそろこのネタも終わりかなとは思いましたが、ところがどっこい田舎はまだまだ継続中だったり(笑)
    自分のことも気になりますが、きっと親しい相手のことだって同じくらい気になりますよねv
    (私ですら、和希のこと思いながら『AB型本』買ったくらいだしな。涙)

    拍手にUPするつもりだったけど、短い台詞だけで終わりそうな気がしたのでこっちに書きました(--;
    まーちょっとした日常ネタってことでご容赦を(ヲイ)
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